広高校の進学実績は?
今でも広大に20人ぐらい行ってるのかな?
お子様が広高校を目指している場合、文武両道の高校生活を送って、その先の進学も…と親子ともどもお考えのことと思います。呉市内では三津田に次ぐ難易度の広高校ですが、進学実績はどんな感じでしょうか?私たちが24年間蓄積してきたデータと「生の感触」をお伝えします!
- 広高校から旧帝大を目指すなら学年1位、広大なら10位以内。
- 高校入試の偏差値は三津田と大きくは違わないのに進学先の印象はかなり違う。
- 正しい意識とやり方で勉強すればもっと上を目指せる!
広高校の進学実績を24年分のデータでおさらい
広高校は呉市内でも古くから「中堅進学校」として親しまれており、部活動や学校行事との両立を重視したい生徒にとって、魅力的な選択肢のひとつです。ただし、大学進学を見据えたときに、どのような実績があるのかは気になるポイントではないでしょうか。
ここでは、私たちコムタス進学セミナーが独自に蓄積してきた24年間のデータから、広高校の進学実績を3つの大学グループ(旧帝大+神戸大・広大+岡大・近隣国立大)に分けてグラフ化したものがこちらです。



- 旧帝大および神戸大学には、2000年代には広高校から年に数名が合格していました。2015年以降はほぼゼロ~1名という年が続いており、近年では極めてまれな進学ルートとなっています。
- 広島+岡大には、2000年代には毎年15~20名前後が合格しましたが、2020年代に入ってからはおおむね10名前後という状況が続いています。2025年春の「5名」という厳しい結果は 単にこの年だけの問題ではなく、ここ15年ほどの長期的な減少傾向として捉える必要があるでしょう。
- 愛媛・山口・島根・香川など、いわゆる「近隣国立大」への合格者も、かつては20名台半ばを超えることもあったのですが、近年では10~15名程度となってきているようです。
この数字は、「広高校から国公立大に進学する生徒はそこそこ多いのでは?」という印象を持っていたご家庭にとって、少し意外に感じられるかもしれません。
より詳しく、呉3校(三津田・広・宮原)の進学実績全体を論じた記事はこちらです。

「国公立大学を目指す」って実は狭き門
広高校を目指す生徒・保護者の多くは、「高校ではしっかり部活も頑張って、将来は国公立大学に進学できたら…」という希望を持っているのではないでしょうか。
国公立大学は学費も比較的安く、就職実績も安定していることから、「できれば国公立に」という考えは根強くあります。しかし、実はそもそも「国公立大進学」という目標自体が、かなり狭き門だということをご存じでしょうか?
国公立大生は全体の4分の1しかいない
文部科学省の最新データ(令和6年5月1日時点)によれば、大学生全体のうち国立・公立・私立に通う学生の割合は以下のようになっています。
- 国立大学:20%
- 公立大学:5.7%
- 私立大学:74%
つまり、国公立大学に通っている学生は全体の約26%(=4人に1人)しかいないのです。高校生の多くが「とりあえず国公立」と思い描くのとは裏腹に、実際に合格できるのは4人に1人の厳しい競争ということになります。
「とりあえず国公立」ではどこにも届かない理由
もちろん「とりあえず国公立を目指す」という目標の立て方自体は、悪いことではありません。何も目標がないと緊張感も出ませんしね。
ですが「とりあえず」のままだと、受験本番には間に合いません。なぜならそういう人は国公立大学のことを知ろうとしないからです。知らないと受験や気持ちの準備もできませんよね…。だから「何も目指していない」と同じことになってしまうのです。
ですからもし「国公立を目指してみようかな」と思ったなら、私立大学と何がどう違うのか、少しでも調べてみるといいですよ。
例えば学費は倍ぐらい違います。もちろん安いのは国公立大学の方です。国公立大学は学費が安い分(もちろんそれだけが理由ではありませんが)、入試が厳しいことが多く、例えば以下のような違いがあります。
- 私立大学の多くは3科目程度で、共通テストの受験も不要。
例: - 国公立大学は共通テストで6教科8科目が求められるのが一般的。さらに個別試験(2次試験)もプラスされる。
例: - 倍率も国公立大学の方が高いケースが多い(2~3倍など)
- 学部や日程によって細かいところは違います。必ずご自身で確認してください。
「とりあえず国公立」からの進路選択
中学生のときは漠然と「勉強を頑張っていれば自然に志望校に届いた」かもしれませんが、大学入試は上記のように入試一つをとっても非常にバリエーションがあります。このように先のことを少しでも知って、目指すのであれば「本当に」国公立大学を目指してくださいね。
また、私立大学も立派な大学ですし、国公立大学より教育や入試難易度が劣るわけでもありません。例えば「立命館大学には不合格で愛媛大学に合格」なんていうことも普通にあります。
自分は将来何をしたいのか、何を学びたいのか、就職は…など、色々なことを総合的に考えて大学選びをしていきましょう。
このような現実を踏まえると、やはりいきなり志望校が決まるわけはありませんね。そうすると、入試科目が多いことも踏まえて「やっぱりとりあえず国公立」からスタートするのも悪くないでしょう。
ひとまず勉強を通して見聞を広め、学校や塾の先生にも色々と相談しながら、徐々に自分の本当の志望校を定めていく…というのが妥当なのではないでしょうか。広高校での充実した高校生活を楽しんでください!
三津田と入試偏差値は3しか違わないのに…進学先がかなり違う?
呉市内の中学生や保護者の方にとって、三津田と広は「どちらにするか迷う」存在かもしれません。
三津田にも行けたかもしれないけれど、やりたい部活があるから広に
三津田は勉強が大変って聞いたから、もう少しのびのびしたい
そんなふうに考えて広高校を選ぶご家庭は少なくない印象です。このこと自体は全く悪いことではありませんし、広高校での高校生活が充実することは何より大切なことです。
ですが、入学時にそれほど差がないはずなのに、卒業時には何となく差が開いているようにも感じられます。以下で詳しく説明します。
高校入試の偏差値の差は「わずか3」らしい
学力を測る指標に「偏差値」があります。これは母集団の中での自分の位置づけを相対的に示すものです。「偏差値50」が平均値を表し、そのほかの偏差値が上位何%にあたるかを示す表は以下のようになっています。
偏差値 | 上位何%か |
---|---|
70 | 2.3% |
65 | 6.7% |
60 | 15.9% |
55 | 30.9% |
50 | 50.0% |
45 | 69.1% |
40 | 84.1% |
35 | 93.3% |
30 | 97.7% |
高校入試時点での偏差値が公的な機関からはっきりと示されているわけではないのですが、「広高校 偏差値」と検索すると「偏差値61」と出てくることが多いようです。一方で呉三津田高校は「偏差値64」と出てくることが多いです。
それぞれの数値が上位何%かというと、次のようになっています。
- 三津田=偏差値64=上位8.1%=40人中3~4位
- 広 =偏差値61=上位14% =40人中5~6位
実際の感覚と比べてどうですか?わりと当たっている感じでしょうか?
三津田と広では進学実績に大きな差がある
このように高校入学時点ではそれほど大きな差がないように見える三津田と広ですが、大学進学という観点で見ると、三津田と広では明確な違いがあることも事実です。
例えば2025年春の合格実績は以下のようになっています。
高校 | 広島大学合格者数 | 国公立大学合格者数 |
---|---|---|
呉三津田高校 | 30名 | 134名 |
広高校 | 5名 | 56名 |
同じ市内、しかも偏差値差はたった「3」と言われている2校の間で、ここまでの差が出ているのは少し驚きではないでしょうか。
もちろん「広大に合格すればえらい・素晴らしい」というわけではないので、この結果が一人一人の主体的な選択の結果なのであれば、外部からとやかく口を挟むことではありません。
ただ、もしも「本当は○○大に行きたかったけど…」という「小さな後悔」の積み重ねでこうなっているのであれば、悔いのない高校生活を送れるように周囲からサポートしてあげたいものです。
なぜここまで違うのか?1つのヒントは「マジョリティ」の落とし穴
さて、このような進学実績の差が生まれる理由について考察していきましょう。
ひとつ考えられるのが、「学校全体の学習に対する雰囲気や空気感」です。
広高校を選んだ生徒の中には、「三津田だと勉強が大変そうだから」という理由で広を選んだ人も少なくないと思います。そうした判断も尊重されるべきですが、もし少しでも「勉強はほどほどでいい」という雰囲気が学年全体に広がっているとしたら、どうでしょう。
みんな部活を頑張っているし、自分もそんな感じでいいかな
模試の校内順位はそんなに低くないし…偏差値?知りません
広大とかはほんの一握りの人が行くところなんでしょ
このように、無意識に周囲の空気に流されてしまうことは、高校生活の中でよくあることです。そして、「周囲のレベルに合わせてしまう」ことで、本来持っていた力を十分に発揮できずに終わってしまうケースも少なくありません。
逆に言えば、広高校に合格した自分のポテンシャルを最大限に発揮できるよう、意識を高く持って動けば、もっと大きく伸びる可能性は十分あるでしょう。
たとえ周りがのんびりしていても、自分だけは模試を振り返り、先を見据えて計画的に動く――。そんな「意思を持った学習者」であれば、「入口偏差値3の差」はいくらでもひっくり返せます。
高い意識をもって勉強するにはどうすればいい?
周囲の雰囲気に流されず、高い意識をもつにはどうすればいいでしょうか。意識というのは目に見えないので、実際には「行動」を変えるべきですね。以下に一例を示すので、ぜひ高校生活の参考にしてください。
校内順位や模試の素点を「使いこなす」意識を持とう
まずは、以下のようなデータを振り返りに利用することをおすすめします。
- 定期テストの校内順位
- 模試の全国偏差値
- 模試の素点(とくに単元別の得点のバラつき)
定期テストや模試の前には何らかの準備をしますね。その準備が校内順位や全国偏差値の上昇につながったかどうかを振り返るのです。
念のため書いておきますが「模試の前に過去問を解いて、その過去問と似た問題が出たからたまたま点が上がった」というのはあまり意味がありませんよ。その論理だと「共通テストの前に過去問を解いて、その過去問と似た問題が出た」場合だけ入試で成功することになりますが、実際そんなことは起こりませんから。
また、利用が少し難しいですが「模試の素点」に着目するのもおすすめです。
模試を1~2回受けると、何となくそれぞれの科目で自分が何点ぐらい取れるか見えてくるものです。例えば50点ぐらい取れているなら「次は60点を目指そう」「そのためにはどのレベルの問題が解ければいいか」「そのためにどうするか」といったことを考えることができます。
このような振り返りや次への準備行動は実際には結構難しいので、学校や塾の先生にカウンセリングを受けるのもいいでしょう。このメディアを運営しているコムタス進学セミナーでは、定期的に生徒と面談を行い、勉強方法の改善を通して大きな成果を挙げています。
少しでも気になることがあれば、お気軽にご相談ください。
校外にも目を向けると「意識」が変わる
大学入試は全国規模の競争です。校内だけに目を向けていると、全国のライバルとの差に気づかないまま時が過ぎてしまうこともあります。
そこでおすすめなのが、校外との接点をあえて作ることです。
- 三津田の友達と、模試の得点や勉強の進み具合を共有する
- 広・三津田両方の生徒が通っているような塾に通ってみる
- 「Studyplus」などの学習SNSで、全国の受験生の努力を見る
これらの取り組みによって、「自分はそこそこ上位だから大丈夫」という錯覚から抜け出しやすくなります。
「広高校で上位=合格圏内」とは限らない――これを早い段階で実感できれば、大学受験でも高い伸びを実現できるでしょう。
自分のポジションを正しく把握し、そこからどう動くかを設計する。これが、高校生活の勉強面を充実させる最大のカギです。
広高校から国公立大・広大を本気で目指すなら、実績のあるコムタスへ
ここまで読んでくださった方なら、広高校から広島大学やその他の国公立大学を目指すことが決して簡単ではないという現実を、きっと理解していただけたと思います。
言うまでもなく、これは「だから国公立なんてやめた方がいい」「ほどほどを狙ってください」という話ではありません。
むしろ「正しい意識で、正しいやり方で勉強すれば、もっと成績は伸びる」ことを皆さんに知っていただきたくて、こんなに長文を書きました。
私たちコムタス進学セミナーでは、呉市内の高校生が「正しい努力」で合格を勝ち取れるよう、様々なサポートを行っています。一人で悩むより、私たちのようなプロに相談していただき、文武両道の高校生活を充実させていただければと思います。
直近でも2025年春、広高校から唯一の九州大学合格者や、わずか5名の広大合格者のうち1名はコムタス進学セミナーの塾生でした。さかのぼれば、広高校から筑波大学や京都大学への合格者も輩出しています。ぜひお問い合わせください。
- 集団と個別、どちらも選べて組み合わせも自由
→ 自分に合ったスタイルで無理なく勉強を続けられます。 - 土日も22時以降まで使える自習室
→ 静かに集中できる「もう一つの居場所」が、ここにあります。 - 授業はすべて録画でいつでも振り返りOK
→ 欠席時や復習にも、安心して取り組めます。 - 授業進度は学校にきちんと対応
→ 学校と塾をガッチリかみ合わせて受験対策できます。 - じっくり基礎を固めるコースから、効率重視のテキパキコースまで
→ 目標や理解スピードに合わせて柔軟に対応できます。 - わからないをその場で質問できる、講師常駐の自習スタイル
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→ 総合型・学校推薦型選抜にも備えられます。 - 「何を学ぶか」だけでなく、「どう学ぶか」から指導
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→ 楽しみながら「考える力」を自然に鍛えられます。
少しでも気になることがあれば、お気軽にご相談ください。
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