学習の成果を「形」にして残したい、入試に備えて実力を証明しておきたい。そんなときに役立つのが検定です。さまざまな検定がありますが、ここでは漢字検定・英語検定・数学検定について、公式サイトの情報を基にまとめようと思います。「何か検定を受けてみようかな」と思ったときに役立つ“まとめ記事”としてご活用ください。
どの級から受ければいいの?
受けたらどんなメリットがあるの?
検定を受ける前、このように悩むことがあると思います。
検定というと「資格の一つ」という印象が強いかもしれません。けれども実際には、受検に向けて勉強をする過程が、基礎学力の整理や苦手克服、学習習慣の定着にもつながります。そして合格すれば「頑張った成果」として目に見える形が残り、モチベーションアップにもなります。
- 漢検・英検・数検の学年別おすすめ級が一目でわかる
- 各検定が活用できる学校を検索することができる
- 「資格としてのメリット」だけではなく、検定に向けて「学ぶメリット」がある
各検定の概要
漢字検定
「漢検」は、小1配当漢字の「10級」から、大学・一般レベルの「1級」まで12段階が設けられている検定です。学年配当漢字に基づいているため、特に小中学生は学年相当級を受けると達成感と到達度が一致しやすいのが特長です。
- 誰でも、どの級からでも受験可能
- 公開会場・準会場・CBT(パソコン受験)・タブレット受験などの方式が選べる
- 検定内容は「読み」「書き」だけでなく、語彙・四字熟語・部首・筆順など幅広い
▶詳しい内容は 漢検公式サイト をご覧ください。
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英語検定
「英検」で知られる実用英語技能検定は、5級(中学初級程度)から1級(大学上級程度)まで8段階。英語力の“到達度”を示す検定として非常に広く使われています。本人の学習進度に合わせて柔軟に挑戦できる検定です。
- 入試や留学での活用度が特に高い
- 1次(筆記・リスニング)と2次(面接)で構成(※5級・4級は面接なし)
- 年3回の公開試験のほか、準会場方式もあり受験機会が多い
▶詳しい内容は 英検公式サイト をご覧ください。
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算数・数学検定
「数学検定」は、小1程度の「11級」から大学・一般レベルの「1級」まで。算数・数学の学習範囲に応じて設けられており、理解度のチェックや得意・不得意の把握にぴったりです。算数・数学は「積み上げ型」の教科なので、数検を通じて学年ごとの理解度を確かめておくと、その後の学習がスムーズになります。
- 小学生向けは「算数検定」、中高生以上は「数学検定」と呼ぶ
- 基礎から応用まで段階的に出題される
- CBTや団体受験も可能
▶詳しい内容は 数検公式サイト をご覧ください。
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漢検・英検・数検については、お気軽にご相談ください。
学年別おすすめ級
「どの級を受けるべきか」は、多くの受検者や保護者が一番気になるポイント。下記の表はあくまで公式サイトの情報をまとめて一覧にしたものですが、学年相当の級を目安にしつつ、目的(入試・進学)から逆算して受けるのがおすすめです。
学年 | 漢検(目安級) | 英検(目安級) | 数学検定(目安級) |
---|---|---|---|
小1 | 10級 | ― | 11級 |
小2 | 9級 | ― | 10級 |
小3 | 8級 | ― | 9級 |
小4 | 7級 | ― | 8級 |
小5 | 6級 | 先取りなら5級 | 7級 |
小6 | 5級 | 先取りなら5級 | 6級 |
中1 | 4級 | 5級〜4級 | 5級 |
中2 | 4級 | 4級〜3級 | 4級 |
中3 | 3級 | 3級(到達次第で準2級) | 3級 |
高1 | 準2級 | 準2級〜準2級プラス | 準2級(数学Ⅰ・A程度) |
高2 | 準2級 | 準2級〜準2級プラス | 2級(数学Ⅱ・B程度) |
高3 | 2級 | 2級~準1級 | 準1級(数学Ⅲ・C程度) |
目的のポイント
- 小学生 → 学年相当級で身についた学力を数字で確認する+成功体験を積む。中学受験で加点される級を目指す。
- 中学生 → 漢検3級・英検3級・数検3級以上が高校入試で求められる力。特に私立受験では優遇される場合も。
- 高校生 → 漢検2級・英検2級・数検準2級以上は入試に活用できる大学が多い。受験対策にもつながる。
資格としてのメリット
これらの検定は多くの入試で活用することができます。推薦の条件になっていたり、加点対象になっていたりと中学・高校・大学の学部や学科によってさまざまなので、意識している進学先でつかえるのか調べてみましょう。検索ができる公式サイトへのリンクを貼っています。ここで「非公表」となっている学校については募集要綱を読んだり、学校説明会に参加することで情報が得られるかもしれません。学校や塾の先生方が知っていることもありますので、ご相談ください。
進学で評価される級を調べる
漢字検定は 漢検・文章検 活用校検索 から検索
- 呉工業高等専門学校…準1級以上が単位認定級
- 近畿大学附属広島高等学校 東広島校…3級以上が特別推薦出願条件のひとつ、一般入試総合点に一律加算
- 広島大学…対象級の設定はないが、総合型選抜の自己アピールのひとつとして、提出可能(要証明資料)
英語検定は 英検・TEAP・IELTS 活用校検索 から検索
- 近畿大学附属広島高等学校・中学校 東広島校…2026年度入試では専願で5級以上を加点対象
- 広島大学、広島市立大学、広島修道大学、安田女子大学など数多くの大学で主に2級以上の優遇
算数・数学検定は 入試における活用校・単位認定実施校検索 から検索
- 呉工業高等専門学校…2級以上を特別推薦入試において出願資格の1つとして認めている
- 広島国際大学…学校推薦型選抜<専願型>において準2級以上を点数化し加算
- 広島工業大学…学校推薦(公募制)前期において調査書の評価項目 3級:5点 準2級以上:10点 加点
2025年時点で、広島県呉市近辺の検索した情報を一部挙げてみました。気になる学校で活用できるか是非調べてみてください。
学ぶメリット

検定は「合格証を得ること」だけが目的ではありません。
むしろ受験の準備過程そのものが、学習の定着やモチベーションにつながる大きな機会になります。
ここでは、漢検・英検・数検それぞれについて、小・中・高の段階ごとに「学ぶメリット」を詳しく見ていきましょう。
漢字検定
- 小学生
漢字は小学校の学習の基礎中の基礎。漢検に向けて反復練習することで、日々の漢字ドリルよりも目的意識が高まり、「ただの宿題」から「目標に向かう学び」へ変わります。
また、テストで点を取るためだけでなく、作文や読書感想文など自分の言葉を表現する力にも直結。小学生のうちに「正しく書ける」「使える」漢字を身につけることは、中学以降の学習に大きな財産となります。
- 中学生
国語だけでなく理科・社会科の教科書には多くの漢字が使われます。漢検に向けて語彙を増やすことは、用語理解や記述問題への対応力を高めます。
また、定期テスト直前に慌てて暗記するのではなく、検定日を目標に計画的に覚える習慣がつくのも大きな利点です。結果として、定期試験や模試でも安定して点が取れるようになります。
- 高校生
高校での漢検は「履歴書に書ける資格」という実利に加えて、現代文や古典の読解力向上に役立ちます。四字熟語や故事成語、難読漢字を押さえることで評論文や古典の読解スピードが上がり、入試国語に直結。
また、漢検2級・準1級を目指す学習過程で、文章を書く際の語彙の幅が広がり、志望理由書や小論文にもプラスに働きます。

低学年、小・中学生には特に受験をおすすめしています。日頃からスマホやタブレットを使った学習が増え、書く機会がどんどん減ってきました。現場でみていても、刻々と漢字が苦手な子どもが増えているという感覚があります。Youtubeなどで、自ら選択したコンテンツだけをみる子が増えていくと、語彙もあまり身につかなくなっていくでしょう。漢検の学習はさまざまな言葉に出会い、吸収して知識にする取り組みになります。
英語検定
- 小学生
英語に触れる機会が少ない環境でも、英検をきっかけに英語を学ぶ習慣がつきます。
5級・4級に挑戦することで、耳が柔らかい時期に自然な発音やリズムを吸収。中学に進学したとき「英語は苦手」という壁を感じにくくなるのは大きなメリットです。
また、「合格」という成功体験は、外国語に対する自信を育て、英語学習を前向きに続ける原動力となります。
- 中学生
3級〜準2級を目指す過程で「読む・聞く・書く・話す」の4技能をバランスよく鍛えられます。特に面接試験は学校の授業では経験しづらい「英語でやり取りする力」を伸ばす場となり、コミュニケーションの基礎となります。
また、合格の有無に関わらず、練習の過程でたくさんの英文を読み・聞くことになるため、長文読解やリスニング問題への抵抗感が減り、学校の定期試験や高校入試の英語に直結します。
- 高校生
高校生にとって英検は「大学入試の武器」であると同時に、学習効果を最大化できる機会です。準2級〜2級の学習過程は、大学入試共通テストの英語にも対応しています。
さらに挑戦する過程では、社会・時事・科学分野の英文を読み込むことになり、幅広い背景知識が得られるのも大きなメリット。英検学習を通じて「英語で考える習慣」が自然と身につきます。



英作文では時事的な社会問題がテーマになることがあります。そのため、英検の準備をする過程で、理科や社会的分野の学習にもなり、視野を広げることができます。また、合格するためには語彙力、単語力が求められます。例えば、日頃なかなか英単語を覚えられないという中高生、まずは英検に受かるぞ!という状況で目先の目標がうまれ、合格するとさらに次に向けたモチベーションにつながるはずです。
算数・数学検定
- 小学生
算数は積み上げ式の教科で、一度つまずくと後の学習に響きます。数検に向けて勉強することで「どこまで理解できているか」が客観的に見え、親子で弱点に気づくきっかけになります。
また、検定範囲の中には学校で出てこない応用問題や文章題も含まれているため、単なる暗算力ではなく「考える力」「工夫する力」が養われます。
- 中学生
中学の数検対策は、計算だけでなく関数・図形・確率など幅広い分野を整理する絶好の機会です。検定日をゴールに学習計画を立てることで、数学の学びを“場当たり的”にせず、計画的に進められる習慣が身につきます。
また、難問に挑戦する過程で「一度で解けなくても粘り強く考える」という力がつき、入試の応用問題に強くなります。
- 高校生
準2級〜2級は大学入試の推薦や加点制度で評価される級です。資格としてのメリットに加え、勉強過程で「証明問題」や「複雑な関数・微積分」に繰り返し取り組むことで、数学的な論理力・表現力が強化されます。
理系志望でなくても、数検の準備を通じて得られる「筋道を立てて考える力」は小論文や面接での思考表現に役立ちます。文系・理系問わず、数学学習を深める良いきっかけとなります。



算数・数学検定の問題は、計算能力が問われるものと、文章から問題の解き方を考える思考力が問われるものの2種類が存在します。特に思考力が問われる問題は、実際の入試問題や模擬試験、実力試験に近いレベルの問題が出題されるため、応用力を身につけたい方にピッタリです。また高校生は、自身の答案を解答用紙に書く際の記述力も必要になります。一般入試や模試に向けて記述力を身につけたい方の練習機会になります。ぜひ算数・数学検定を受験して、数学に必要な様々な能力を身につけてください。
まとめ:検定は勉強のセルフコントロールになる
検定は目標の学校につながる資格であり、検定に向けて勉強する過程で学習が整理され、効率的な学びにつながる ことが大きな価値です。
- 受験勉強=基礎学力の強化・苦手克服・学習の整理ができ、効率的な学びとなる。
- 挑戦の過程=目先の目標にすることで、モチベーションの維持になる
- 合格=目に見える成果となり、現時点での習熟度を把握し、成功体験が次のモチベーションにつながる。
このように検定は、合格した時だけでなく 「合格までの努力そのもの」 が学力を高め、実力が数字で見えるように診断してくれるツールです。計画通りに学習を進めるため、自らを上手にコントロールするために活用してみましょう。
- 集団と個別、どちらも選べて組み合わせも自由
→ 自分に合ったスタイルで無理なく勉強を続けられます。 - 休日も22時まで使える自習室
→ 静かに集中できる「もう一つの居場所」が、ここにあります。 - 授業は録画でいつでも振り返りOK
→ 欠席時や復習にも、安心して取り組めます。 - 授業進度は学校にきちんと対応
→ 学校と塾をガッチリかみ合わせて受験対策できます。 - わからないをその場で質問できる、講師常駐の自習スタイル
→ 一人で悩まず、その場で解決できるから安心です。 - 「何を学ぶか」だけでなく、「どう学ぶか」から指導
→ 勉強のやり方が変われば、成績も変わります。 - 小学生から始められる「京大東田式パズル」も人気
→ 楽しみながら「考える力」を自然に鍛えられます。
漢検・英検・数検については、お気軽にご相談ください。
検定は大学入試でも活用できるものですが、そもそも大学入試の「内申点」について詳しく知りたい方はこちらの記事をお読みください。


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