呉宮原高校の進学実績は?
国公立大学も目指せる?
呉宮原高校に進む中学生や保護者様が気になる「卒業後」を、24年分の進学データに我々の実感も交えてお伝えします。何となく過ごしてしまうともったいない高校生活!充実した3年間になりますように。
- 呉宮原高校から旧帝大を目指すなら学年1位、広大なら10位以内。
- 国公立大学への合格者数は40~50名程度。
- 校外の知り合いともつながりながら、自分の進路を目指そう。
呉宮原高校の進学実績を24年分のデータでおさらい
呉宮原高校は、呉市内では三津田高校・広高校に次ぐ進学校として知られます。2016年には制服も新しくなり、爽やかで親しみやすいイメージの学校ですね。部活と勉強を両立しながら、高校生活を充実させたいと考える生徒にとって、魅力ある選択肢のひとつでしょう。
では、そんな呉宮原高校の「卒業後」はどうなっているのでしょうか?
私たちコムタス進学セミナーが24年間蓄積してきた進学データをもとに、国公立大学への進学実績を3つのグループに分けてグラフにすると以下のようになります。



- 旧帝大+神戸大学への合格者数は極めて少なく、特にここ10年の現役合格者に限ると片手で足りるほどです。こういったいわゆる「超難関大」への進学は、宮原高校では一般的なルートとは言えません。
- 広島大学・岡山大学への合格者数も年間で5名程度。広高校からの合格者数と比べると、やや少ない印象です。
- もっとも多いのは、愛媛大学・山口大学・島根大学・香川大学といった「中四国の国立大学」です。年間10~15名の合格者が出ています。おおよそ学年上位20位以内に入る生徒たちが進学しているイメージです。
さらに全ての国公立大を合計した合格者数のグラフは次の図のようになっており、例年40~50名程度の合格者を輩出していることが分かります。2025年は非常に人数が減っていますが、これが今後のトレンドになるのかどうかはまだ分かりません。

呉3校(三津田・広・宮原)の進学実績を横断的に比較した記事も、あわせてご覧ください。

呉宮原高校の「偏差値56」は決して低くない
宮原に入学する生徒の学力はどの程度なのでしょうか。一つの指標として「高校入試の偏差値」を調べてみました。
高校入試の偏差値を調べた結果…
「偏差値」とは、母集団の中で自分がどのくらいの位置にいるのかを示す相対的な指標です。偏差値50がちょうど真ん中(全体の50%)で、偏差値の数値が上がると順位も上がるようなイメージです。
呉宮原高校の入試偏差値について正確な公式データがあるわけではありませんが、インターネット上の進学情報サイトなどでは偏差値56という数字をよく見かけます。この数値がどのくらいの位置づけかというと、だいたい上位27%くらいに相当します。
これは決して低い偏差値ではありません。中学生全体の中で見れば、しっかり上位層の一員です。
偏差値56=上位27% – 大学進学を目指す層の中でも「真ん中より上」
文部科学省のデータによると、高校卒業後の大学進学率はおよそ59%です(文科省・令和6年度学校基本調査より)。
仮に中学生が100人いるとして、そのうち成績上位の59人が大学進学を目指すとしましょう(乱暴な仮定ですが、ざっくりした話としてご容赦ください)。
宮原に入学する生徒が偏差値56=上位27%だとすると、中学生100人のうち27位くらいですね。上位の59人だけを取り出しても、真ん中よりちょっと上です。

大学入試の偏差値において真ん中(=偏差値50)に相当するのは、愛媛大学・山口大学・島根大学など、中四国の国立大学が多数当てはまります(参照: マナビジョンより愛媛大学・山口大学・島根大学)。
したがって、呉宮原高校から近隣の国公立大を目指すのは、多くの生徒にとって十分可能な目標だと言えるでしょう。
「国立は難しくても公立大学なら行ける?」必要科目は少ないけど、気をつけたいこと
国公立の中でも「公立」なら難易度が低いのでしょうか?調べてみました。
公立大学=科目数が少ない=狙いやすい…と思われがち
呉宮原高校の生徒の中には、「国立は厳しい気がするけど、公立大学なら行けるかも…」と考える方も多いようです。

コムタス進学セミナーの塾生(特に高3生)との会話から感じる印象です。
確かに、県立広島大学や北九州市立大学など、近隣の公立大学は、共通テストの受験科目が少ないという傾向があります。例えば以下のようなイメージです。
大学名 | 共通テスト科目例(一般選抜) |
---|---|
県立広島大学 | 国語・数学・英語など4~5教科 |
北九州市立大学 | 国語・数学・英語など3教科の学部が多い |
山口県立大学 | 国語・数学・英語など3~4教科の学部が多い |
このように、一般的な国立大学の「6教科8科目」よりは教科数が少なく済むケースが多いため、気軽に目指しやすいように思えます。
でも実際は高人気・高倍率・小規模=受かりやすいわけではない
受験に必要な教科数が少ないからといって、「公立大学は入りやすい」と考えるのは少し危険です。公立大学は定員が少ないことが多いため、倍率が3倍以上になることも珍しくないからです。
特に県立広島大学や広島市立大学など地元で人気が高い大学はこの傾向が強く、「ボーダーラインに達しているけど落ちてしまった」ということが起こりやすいです。
そのため、「国立は難しいけど公立なら」という安易な図式は成り立ちません。しっかり時間をかけて準備しましょう。
公立大学は2次試験が特殊なことが多いので、目指すなら早めの対策を!
もう少し注意なのですが、公立大学は2次試験に「総合問題」や「小論文」など、やや独特な形式を採用している大学が多いのも特徴です。
これらは記述力・論理力・時事的な知識が問われることが多く、共通テストとはまったく違う準備が必要になります。さらに、小論文の内容は大学や学部によってまちまちなので、過去問や傾向を早めに研究しておくことが不可欠です。
もし高3の早い段階で例えば「県立広島大学・地域創生学部を第一志望にしよう」と決めていれば、「2次試験は総合問題で、英文読解を含み、自分の考えを500字でまとめるような小論文的な問題がある」などと傾向を調べることができます。場合によっては夏休みに塾などで小論文の指導を受けることもできるでしょう。
一方で、共通テストが済んでから「ああでもない、こうでもない」と悩んで県立広島大学を受験すると決めた場合、準備期間が25日程度しか取れません。それでも間に合わせることは可能ではありますが、焦ってしまうのであまり良いことではないですね。
呉宮原高校のように部活動や行事も盛んな学校に通う場合、「時間が取れるうちに準備しておくこと」が、後で大きな差になって表れてきます。
宮原の「トップ層」はすでに動いている
ここまで述べてきたように、宮原から国公立は十分目指せるのですが、その割には国公立大への合格者数はあまり多くないようにも感じられます。それは「動き始めるのが遅いから」かもしれません。
学年上位5人以内の生徒は「静かな危機感」を持っている
近年の私たちの感覚では、呉宮原高校の学年トップ層の生徒たちは、高1のうちからすでに大学入試を強く意識して動き始めているケースが目立ちます。
たとえば、コムタス進学セミナーに中学生の頃から通い、2024年春に宮原から広島大学へ進学したある生徒は、後輩に向けてこんな言葉を残してくれました。
受験勉強にフライングはない。早く始めた人が勝つ。
同様の話は、宮原から国立大学に合格した生徒たちによく見られる傾向です。共通テストの教科数や2次試験の内容など、入試の詳細を高1のうちから調べ、「今始めなければ間に合わないかもしれない」という、静かな焦りに近い感覚を持っているように感じられます。
こうした行動は、決して「特別な才能を持った人だけの話」ではありません。早めに情報に触れ、現実を正しく理解したからこそ、動き出せたというだけのこと。裏を返せば、
まだ高1だから…
3年になったら頑張る
まずは部活が終わってから
といった考え方のままでは、受験のスタートラインに立つ前から出遅れてしまう可能性が高いのです。
上位層の意識がもっと広がれば、学校全体の進学力も上がるはず
高校の進学実績は、一部の生徒の努力だけでなく、学年全体の「空気感」にも大きく左右されます。
あの子が頑張ってるから、自分もやってみようかな
隣の友達が模試を真剣に見直してたから、自分もやってみよう
そんなささいなきっかけが、学年全体に「勉強する雰囲気」を広げていく力になります。
宮原の生徒は、本来もっと高い学力を引き出せるポテンシャルを持っています。近年の合格実績や「なんとなくの進路目標」だけで、自分の限界を早々に決めてしまうのは本当にもったいないことです。
周囲に流されず、自分の進路を「主体的に」選ぼう
「みんなこの辺に進学しているから自分も…」はもったいない
呉宮原高校の近年の進学実績を見ると、広島修道大学や広島工業大学など、いわゆる「地元の私立大学」に進学する生徒が多いことが分かります。
もちろん、これらの大学に進むことが悪いわけでは決してありません。しっかりとした教育体制や就職支援を備えた大学も多く、卒業後の進路も充実しています。
ただ、「先輩たちがこの大学に行ってるから、自分もそうなるんだろうな」と、なんとなくの雰囲気だけで進路を決めてしまうのはいかがなものでしょうか。
一度、自分にこんな問いかけをしてみてください。
- それは「本当に行きたい大学」ですか?
- その大学で何を学び、どんな将来を思い描いていますか?
今の実力や周囲の雰囲気だけを見て、「行けそうなところ」で選んでしまうのは、本当にもったいない。もっといろんな可能性を見ていいし、もっと高い目標を持ってもいいはずです。
「進路に優劣はない」と言うための条件は…
進路に優劣はありません。国公立大学が私立より上というわけではないし、大学が専門学校より上というわけでもありません。
「どう選んだか」という部分が大切です。
- 国立は難しそうだから公立にしよう
- 公立も厳しそうだから私立にしようかな
- 私立に行くくらいならもう専門学校でいいんじゃない
…このように、だんだん「楽そうな方」へと流れていき、気づけば「自分で選んでいない」状態になっている――。そんなケースを、私たちはたびたび目にしてきました。
専門学校も、私立大学も、きちんと調べ、納得して選んだのであれば、どれも素晴らしい進路です。でも「どうせこのくらいしか行けないし」といった気持ちで決めてしまえば、モチベーションが湧かず、入学後に後悔してしまう可能性もあります。
進学は「どこに行くか」よりも、「どう選んだか」の方が重要なのです。
本気で考えるなら、校外のつながりを持とう
本気で進路を考えるなら、校内の環境だけで満足するのではなく、校外との接点を意識して持ってみることもおすすめです。
たとえば――
- 三津田や広に通う友達と模試の話や勉強の進み具合を共有する
- 宮原・三津田・広の生徒が一緒に通うような塾に身を置いてみる
- 「Studyplus」などの学習SNSで、全国の受験生の記録をのぞいてみる
こうした経験を通して、「自分の立ち位置」や「学習の進め方」に新しい視点が加わり、「当たり前のレベル」が上がることがよくあります。
中学生の頃、「宮原に入ったら、部活も頑張って、高校生活を楽しみたい」と思っていた人も多いかもしれません。でもそれに加えて、「進路について本気で考えること」も、充実した高校生活の一部にしてほしいと願っています。
呉宮原高校から国公立大や私立大を目指して学ぶなら、実績豊富なコムタスへ
ここまで読んでくださった方なら、呉宮原高校から国公立大学を目指すには「早めの準備と明確な戦略が必要」と、きっと感じていただけたのではないかと思います。
もちろんこれは「だから国公立はやめておこう」「私立の方が楽ですよ」などと言いたいわけではありません。むしろ私たちは、「もっと高いところを目指していい」「今のうちから動けば届く」というメッセージをお伝えしたくて、この記事を書いています。
高校入試の偏差値56=上位27%という数字が示す通り、宮原の生徒には本来、国公立や中堅上位私大を目指す力があります。あとは「どうやって勉強するか」「いつから始めるか」なのです。
2024年春、呉宮原高校から広島大学に進学した生徒も、コムタスに中学時代から通っていました。「受験勉強にフライングはない」と語ったその生徒は、共通テストに必要な科目のバランスを早くから意識して、高1から学習を積み上げていったのです。
大学受験は、戦略で差がつく時代です。一人で悩むより、プロのサポートを活用して、「できる努力」を賢く進めていきませんか?
ぜひお気軽にご相談ください。
- 集団と個別、どちらも選べて組み合わせも自由
→ 自分に合ったスタイルで無理なく勉強を続けられます。 - 土日も22時以降まで使える自習室
→ 静かに集中できる「もう一つの居場所」が、ここにあります。 - 授業はすべて録画でいつでも振り返りOK
→ 欠席時や復習にも、安心して取り組めます。 - 授業進度は学校にきちんと対応
→ 学校と塾をガッチリかみ合わせて受験対策できます。 - じっくり基礎を固めるコースから、効率重視のテキパキコースまで
→ 目標や理解スピードに合わせて柔軟に対応できます。 - わからないをその場で質問できる、講師常駐の自習スタイル
→ 一人で悩まず、その場で解決できるから安心です。 - 小論文・面接などの個別対策にも対応
→ 総合型・学校推薦型選抜にも備えられます。 - 「何を学ぶか」だけでなく、「どう学ぶか」から指導
→ 勉強のやり方が変われば、成績も変わります。 - 小学生から始められる「京大東田式パズル」も人気
→ 楽しみながら「考える力」を自然に鍛えられます。
少しでも気になることがあれば、お気軽にご相談ください。
コメント